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この4年で気づいたこと。


わたくし山本、各務原に来て7月1日で丸々4年が経ちました。

ふと昔を思い出し、この4年間を振り返ってみました。。


大学病院で実臨床をしていた時、多くの医師、看護師、薬剤師、放射線技師、臨床工学技士と、患者さんの病気について意見を交換し、議論し、時には熱くぶつかり合って、一丸となって診断・治療をしていました。まさにチーム医療をしている!という、分かりやすい実感がありました。


5年前、大学病院という巨大な組織から診療所という小さな箱で外来診療をすると決意して各務原に来た時、これからは誰にも頼ることができない、全て一人で診療をしていかなくてはならないのだと心を強くしたのを覚えています。チーム医療とは全く正反対の場所に来たのだと。


でも,全くの間違いでした。


愛進堂薬局をはじめとする薬剤師の先生方は、患者さんの服薬状況を把握してアドバイスをしてくれます。


機能強化型在宅療養支援診療所で協力し合っている先輩の先生方は,各務原の医療の歴史から訪問診療の何たるかまで,惜しげも無く教えてくれます。


同年代の開業医の先生方は,最新の医療情報を共有してくれます。


近隣の診療所の先生方は、困っている患者さんを紹介をすればすぐに診てくれます。


訪問看護ステーションのケアマネジャーや看護師、ヘルパーの方々は、きめ細やかに在宅患者さんの情報を連絡してくれます。


東海中央病院や岐阜県総合医療センターなどの後方支援の先生方は、診療所で対応できない外来および在宅診療の患者さんを必ずバックアップしてくれます。そして、その地域連携部門の看護師および事務の方々は、入院治療になった患者さんをスムーズに在宅に移行するための手筈を整えてくれます。


各務原市役所の地域包括支援センターの職員の方々は、困っている社会的弱者や高齢者に保健福祉サービスを提案・提供し、必要であれば医療へと繋げてくれます。


各務原市医師会の事務の方々は、必要な事務手続きを瞬時に教えてくれます。


当院の奥田先生方、看護師、事務は言わずもがな(手前味噌)。


各務原で医療に携わる人々が有機的に繋がり、市民が病気で困ったときには各々がその役割を果たして手を差し伸べてくれる。これをチーム医療と言わず、何をチーム医療と言うのでしょう。


一つの建物の中に留まらない、広域にわたるネットワークチーム医療だなあと感じる今日この頃です。先達には,何を当たり前のことを言ってるんだ、と思われるかもしれないですが。。もちろん,先達の医療関係者の努力に他なりません。


でも,ここに来るまでは分からなかったのです。

だんだんとそれが分かってくるうちに、自分一人で出来ることはホント小さいなあ,と凹みそうになることもありました。

でも,それで良い、それが良いと思えるようになりました。

小さい者でもコツコツとその役割をきちんと果たしていくことが大切なんだなあと。日々の診療をきちんと丁寧にやっていく。。


ていうか、こんな単純なこと、みんなとっくにあっさりしっかり気づいてるんだろうなあ。

あー、44年もかかってしまった。。


これからも頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。


山本

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